筑後のよかとこレゲエで伝えるばい! 〜学生グループckgzの活動について〜

久留米大学のある筑後地方は、豚骨ラーメン、久留米絣、筑後川など多くの名物を持つ魅力の多い地域。その魅力を新しい視点で描き、歌にしたのが国際文化学科の神本秀爾先生と有志の学生によるグループ「ckgz(チクゴズ)」です。

2016年の活動開始からこれまでに7つの作品を世に送り出してきました。
1作目「チクゴノワ」では久留米をはじめとする筑後地域の魅力を、食や著名人、風物詩などを盛り込んだ歌詞で表しています。

神本先生の呼びかけで11人の学生が集まり、ckgz(チクゴズ)を結成。学生たちは楽曲のバックコーラスにも参加しています。自分たちで作品を作り出す大変さも達成感も味わいました。

学生たちは本や資料で筑後のことを調べ、実際に名所や商店街にも訪れ、歌詞を考えました。

完成した歌詞には柳川市のひな飾り「さげもん」、久留米市の祭り「コスモス祭」など季節の風物詩や、「シャッター開けよう一番街」「どげんかせんといかんよ」といった地域への励ましの言葉が使われています。

筑後地域の出身ではない学生からは「筑後の良さを見直す機会になった」「歌をつくることで久留米、筑後への愛着が湧いた」という声も上がり、筑後のことを深く知ることができました。

また、福井県に住む日本人レゲエ歌手シング・ジェイ・ロイさんがプロジェクトに全面的に協力。学生たちと意見を交わし、曲を作り上げました。さらに、MVも学生を中心に制作。久留米大学や、アーケード街、駅などでの撮影を行い、YouTubeで公開しています。

レゲエと筑後の相性について神本先生は「レゲエは英語で言うと方言のようなもの。筑後にも筑後弁があるが、恥ずかしがって外向きでの会話には使わない人が多い。レゲエは堂々と歌っているのがかっこいいし、それを使った地域振興ができたら面白いと考えた」と語りました。

楽曲の制作者には、福岡出身の方も多くいます。「いっちゃん好きばい」を歌ったMC TATAMI氏は朝倉市在住のラッパー。そのため、朝倉関連のイベントなどで「いっちゃん好きばい」は多く披露されました。

その後も、2017年7月の朝倉市の水害からの復興へのエールを込めた「いっちゃん好きばい」、久留米絣の創始者・井上伝のことを歌った「アイノカタチ」、大善寺玉垂宮で行われる日本三大火祭りのひとつ鬼夜の情景を描いた「火祭り-鬼夜-」など筑後に根差した楽曲づくりを行ってきました。

「アイノカタチ」制作時、久留米絣の第一人者、松枝哲哉さん・小夜子さんの工房にて。学生たちは井上伝と絣について深く学び、現代の目線で150年前を生きた伝の歩みや思想を紹介しました。

楽曲づくりは学生と地域の方が交流する場にもなっています。「アイノカタチ」では久留米絣の工房を訪れ、職人さんに久留米絣のことをインタビューした内容や職人さんが気に入ったフレーズも歌詞に反映しました。

地域の人やプロの音楽家と力を合わせて作ってきた楽曲はいずれも新聞やテレビなどのメディアにも取り上げられ、筑後の新しい魅力や学生の作品を作り上げる力に注目が集まっています。

今後は、筑後の地域や出来事に関する楽曲の制作はもちろんのこと、世界遺産やオリンピックをテーマにした楽曲の制作にも取り組む予定です。これからの活動にもぜひご期待ください。

【ckgzについて】
国際文化学科の神本准教授と有志の学生によるグループです。楽曲やPVの制作を通して、地域のフィールドワークなどを行っています。
これまでに制作した楽曲・MVはこちら

神本 秀爾

国際文化学科 准教授

専門は文化人類学です。教養科目の「文化人類学」のほか、「宗教人類学」「アメリカ文 化Ⅰ」「英語圏文化Ⅱ」「異文化間コミュニケーション論」などの授業を担当しています 。「身近なものについてまじめに考える」ことをゼミのテーマにしており、所属する学生 の多くはポピュラーカルチャーやサブカルチャーをテーマに卒業論文を書いています。

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